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ぶらり総持寺
取材・文・撮影/嘉納 泉

茨木市の東の端、高槻市と隣接する総持寺地域。行ったことのない茨城市民のみなさんも多いのでは? 今日は総持寺にぶらりお散歩に出かけました。


 阪急「茨木市」駅から、高槻・京都方面にとなりの駅が「総持寺」です。まずは、駅の西側の改札から降りてお寺へ。ちなみに総持寺駅の東側改札口は、券売機がなくて自動改札だけ。 東側の方が商店街もあって賑やかなのになんででしょうね?
 さて、お寺へと続く細い参道は閑静な住宅地にあり落ち着いたたたずまい。中には蔵のあるような立派なお屋敷もちらほら見え、古い町の歴史を感じさせます。総持寺まではゆっくり歩いても十分くらい。参道を抜けるとぱっと視界が開けて、立派な山門が現れます。向こうにはフジテックの赤と白のエレベーター試験塔が見えます。この試験塔はこの辺りの道案内の目印ですね。後で調べてみたら、フジテックの本社は今年の3月に滋賀県に移転しましたが、試験塔はちゃんと存続してるようです。
 地名にもなっている総持寺は、高野山真言宗のお寺。平安時代に藤原山蔭が千手観音様を御本尊として創健したと伝えられ、千年以上もの歴史があります。人々の願いを総て持ち備えた仏様のお寺という意味だとか。本堂には「おしなべて 老いも若きも 総持寺の 仏の誓い 頼まぬはなし」という歌が掲げてありました。きっと昔も今も老若男女たくさんの人が願いをこめてお参りに来るのでしょう。西国三十三カ所巡礼の二十二番札所となっていることから、観光バスでお参りに来る巡礼者の姿も見かけます。広い境内には年輪を重ねた大きな木が茂り、訪れる人を癒してくれます。また総持寺の説話にちなんだ亀の池や包丁塚もあります。そして、不思議なことに鳥居も。総持寺では観音様のほかにも、薬師如来、地蔵菩薩、不動明王、弘法大師、稲荷大明神、如来荒神など多くの仏様や神様をおまつりしているのです。本当に願いを叶えてくれそうですね。 
 こうして歩いてみると、住んでいる町でもまだまだ知らない場所はたくさんあるんだな〜と実感。秋晴れの気持ちのいい日には、各駅停車の普通電車に乗って普段は降りない駅で降りたり、名前は知っているけど行ったことのない観光名所に行ってみるのもおすすめです。


茨木の歴史名所「総持寺」
石段の上には立派な山門が見える。鮮やかな朱塗りの門が青い空と緑の木々に映えて美しい。除夜の鐘を撞く初詣には山門から本堂まで行列ができるほどのにぎわいを見せる。また、毎年4月18日に行われる「山蔭流庖丁式」は、藤原山蔭を料理の祖とする山蔭流の板前さんたちが鮮やかな生け造りを披露する。
亀に乗った観音様のお寺
総持寺に伝わる亀の説話。河に落ち行方がわからなくなった子を、嘆き悲しんだ父親の藤原高房が観世音菩薩に祈り助けを乞うと、かつて助けたことのある大亀がその背に元気な我が子山蔭を乗せて現れたという。助かった子、藤原山蔭は後に総持寺を創建したといわれる。
境内は地元住民の憩いの場
静かで広ーい境内。お母さんが小さな子どもと散歩していたり、犬を連れたおばあちゃんたちがおしゃべりしていたり…。木陰のベンチに腰ををおろして、ちょっと休憩。子供のころはお寺や神社の境内でよく遊んだっけ。ここでは、ゆったりとした時間が流れている。

閑静な西側と対照的に、駅の東側は賑やかな商店街。八百屋に花屋、薬屋、たこ焼き屋、そば・うどん、喫茶店などなど、ひと通りのお店が揃っている。お風呂屋さんや、なつかしい雰囲気のおもちゃ屋さんなど昔ながらのお店も健在。スピーカーからはヒット歌謡が流れてきて、ちょっとレトロな風情がいい感じ。



とよ新
TEL 072-633-6412
茨木市総持寺町10-6
営業時間 7:20〜20:00
月曜休(祝日の場合は翌日休)

駅前にあるお持ち帰り専門のお寿し屋さん。種類がすごく豊富な上に、お値段もとっても良心的!朝早くから夜まで主婦やサラリーマン、学生がひっきりなし。手作りのおいしいお寿しは子供も大人も大好き。お寿しとお茶を買って、散歩に行くのもいいね。




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